ワールドスピリット
2022年2月8日 機能安全導入の第一歩 (最終話)
【2022年2月8日 機能安全規格適用のための協会の役割】
協会が提供するサービスについて図に基づいて簡単に紹介します。
機能安全規格のIEC61508-1の図2では、開発の概念から廃却の全安全サイクルを16項目(ボックス)に分けて示しています。この16項目に対して協会が行う機能安全規格への適合性確認は大きく3つに分けて行っていきます。
第1ステップ
従来の製品開発では、「性能・品質が良く大量生産すること」が目標とされ、「安全」はその中に入っていなかったように思います。しかし、品質に「安全」という概念が盛り込まれていなければ、いくら品質が良くても安全とは言えません。(図の第1ステップ)
安全要求仕様を設計仕様の中に盛り込むことを意識しなければなりません(図の第2ステップ)。
それが、しばらくすると、安全要求仕様は完全に品質に盛り込まれます(図3の第3ステップ)。これで、初めて、品質が良いことと安全とが一致します。
しかし、ここで終わってはいけません。安全要求仕様もそれを実現する技術も日々進歩しますので、アップデートしなければなりません(図3の4ステップ)。

図3 安全を品質に取り込む
協会は、第1ステップで安全の要求仕様作りと品質への盛り込みを同時に支援します。
第2ステップ
第1ステップで決めた安全要求仕様が確実に製品やシステムで実現されているか評価基準に従い試験評価を行います。
第3ステップ
生産工場を含めたシステム監査。第1、2ステップで確認したことが、継続的に、かつ、確実に実施される内部システムが構築されているかを確認するための監査を行います。
以上のように機能安全規格に適合させるためには、質量とも第1ステップの比重が高くなります。このステップを取り入れ、横展開することで、従来にない新しいコンセプトのシステムや製品を開発する機会が増えるのではないかと、思います。
この3ステップを進めていく中で、機能安全規格への適合性を確認していきます。
【最後に】
資源の少ない日本の財産は国民一人一人の命です。命を守る、ということを原点におけば、軽々しく「想定外」とは言えないはずです。それを言わないために我々は努力を惜しんではなりません。今、出来る最善のことをそれぞれの立場で目指すべきです。
それが協会の日々の活動の原点であり、この思いを少しでも多くの方々にお伝えできれば、と思います。
最善を尽くすためのツールの一つが機能安全規格だと思います。難解かも分かりませんが、非常に良い規格です。是非チャレンジして欲しく思います。
- セイフティダイジェスト(公益社団法人日本保安用品協会)第57巻第9号 平成23年9月号(機能安全導入の第一歩: 石田豊)から引用、加筆修正。